2024年4月7日日曜日

まことに、まことに、あなたがたに告げます

まことに、まことに、あなたがたに告げます
2024年4月7日、町田集会
重田定義兄

ヨハネの福音書
1:51 そして言われた。「まことに、まことに、あなたがたに告げます。天が開けて、神の御使いたちが人の子の上を上り下りするのを、あなたがたはいまに見ます。」

今日は、イエス様がおっしゃいました、「まことに、まことに、あなたがたに告げます」というみ言葉について、ご一緒に考えたいと思います。

イエス様は、ヨハネの福音書の中で、弟子たちやイエス様の話を聞きに来た群衆に向かって、『まことに、まことに、あなたがたに告げます』と、何度もおっしゃっております。これは、実はヨハネの福音書だけに、このみ言葉が示されている。それがどういうわけか、私には分かりません。教えていただければ感謝ですが、このヨハネの福音書の中で告げられているこの「まことに、まことに、あなたがたに告げます」とおっしゃったそのイエス様、これは、どうしてそんなことを、何回もイエス様はおっしゃったんだろうかと考えた時に、イエス様が、これは大切なことを私たちに告げておられるのではないかと、イエス様が、『わたしはこれからあなたがたに大切なことを話すから、よく聞きなさい』とおっしゃっているのではないかということに今、気づかされるのであります。

では、イエス様はどんな大切なことを、私たちに告げようと思われたのでありましょうか?ヨハネの福音書を読んでいきますと、その大切なことは、次の三つではないかと示されたのであります。

ひとつは、イエスご自身について、ご自分が誰で、何の目的でこの世に来られたのかを告げ知らせるため。二つ目は、すべての人間について、罪とは何か、霊的な死とは何か、神のさばきを受けないためにはどうしたらよいかなどについて告げ知らせるため。そして、三つ目は、イエス様を信じた信者たちの使命、役割について、告げ知らせるためであると示されました。これから、その一つ一つについて考えていきたいと思います。

まず一つ目は、イエス様ご自身についてです。イエス様は、ご自分が神と人との唯一の仲介者であることを、私たちに告げ知らせておられます。それが冒頭の御言葉であります。

ヨハネの福音書
1:51 そして言われた。「まことに、まことに、あなたがたに告げます。天が開けて、神の御使いたちが人の子の上を上り下りするのを、あなたがたはいまに見ます。」

イエス様は、神の御子でありながら、人の子としてこの世にお生まれになったことをお示しになるために、よくご自分のことを、『人の子』とをおっしゃいます。そのイエス様の上を、天使たちが上ったり下ったりするとは、いったいどういうことなのでありましょうか?

イスラエルの族長のヤコブは、イエス様がお生まれになる約二千年前に、この御言葉と同じような夢を見ております。

創世記
28:10 ヤコブはベエル・シェバを立って、カランへと旅立った。
28:11 ある所に着いたとき、ちょうど日が沈んだので、そこで一夜を明かすことにした。彼はその所の石の一つを取り、それを枕にして、その場所で横になった。
28:12 そのうちに、彼は夢を見た。見よ。一つのはしごが地に向けて立てられている。その頂は天に届き、見よ、神の使いたちが、そのはしごを上り下りしている。

天から降ろされ、地に立ったはしごとは、天からこの世においでになったイエス様を意味しております。神様は、イエス様を天と地とを結ぶはしごとして、この世におつかわしになることを、ヤコブの夢を通して予告されたのであります。

そして、今度は、イエス様ご自身が、先ほど読んでいただいたこの御言葉にありますように、神の住まわれる聖い天と、罪に穢れた地を結ぶかけ橋となって、神様と人間とのあいだに立ってとりなしをしてくださる唯一のお方であることを、このように私たちに告げ知らせてくださったのであります。

次に、イエス様は、ご自分の命の永遠性について、証しをしておられます。

ヨハネ
8:58 ・・・・「まことに、まことに、あなたがたに告げます。アブラハムが生まれる前から、わたしはいるのです。」

アブラハムは、イエス様がお生まれになる二千年前に生きていた人であります。しかし、イエス様は、そのアブラハ ムが生まれる前からいるとおおせになっているのです。これは、ご自身が限りである命に生きる人間ではなくて、永遠の命に生きておられる神様であると言っておられるのであります。

ヨハネは、この永遠の命の神が、人としてお出でになったイエス様であるということを、ヨハネの第一の手紙の一章の一節から二節で証しをして おります。

第一ヨハネ
1:1 初めからあったもの、私たちが聞いたもの、目で見たもの、じっと見、また手でさわったもの、すなわち、いのちのことばについて、
1:2 ――このいのちが現われ、私たちはそれを見たので、そのあかしをし、あなたがたにこの永遠のいのちを伝えます。すなわち、御父とともにあって、私たちに現わされた永遠のいのちです。――

次に、イエス様は、ご自分がこの世に来た使命を、天から下ってきたパンに例えて、告げ知らせてくださっています。

ヨハネ
6:32 ・・・・「まことに、まことに、あなたがたに告げます。モーセはあなたがたに天からのパンを与えたのではありません。しかし、わたしの父は、あなたがたに天からまことのパンをお与えになります。
6:33 というのは、神のパンは、天から下って来て、世にいのちを与えるものだからです。」

そして、イエス様は、そのいのちのパンは、ご自分であるとおっしゃいました。

ヨハネ
6:48 わたしはいのちのパンです。
6:49 あなたがたの先祖は荒野でマナを食べたが、死にました。
6:50 しかし、これは天から下って来たパンで、それを食べると死ぬことがないのです。
6:51 わたしは、天から下って来た生けるパンです。だれでもこのパンを食べるなら、永遠に生きます。・・・・

モーセは、イスラエルの民を率いてカナンに向かう旅の途中で、荒れ野で飢えた時に、神様に祈り、天からマナというパンに似た食べ物を降らせていただいて、飢えをしのぎました。しかし、イエス様は、ここで食べても一時的に飢えを満たすパンではなくて、人間に永遠の命を与えてくださるために、神のパンとなって天から下ってきたと、ご自分の使命を天からのパンに例えて告げ知らせてくださったのであります。

次に、イエス様がご自分で死ななければならない理由について、私たちに告げ知らせた箇所を見てみたいと思います。

ヨハネ
12:24 まことに、まことに、あなたがたに告げます。一粒の麦がもし地に落ちて死ななければ、それは一つのままです。しかし、もし死ねば、豊かな実を結びます。

ここでイエス様は、ご自分を一粒の麦に例え、ご自分の死がすべての人の罪をあがなうためであって、それによって数え切れぬほどの多くの人が滅びることなく実を結ぶ、すなわち、新しい命に生きるために必要であるということを、このように私たちに告げ知らせてくださったのであります。

以上のように、イエス様はご自分が誰であるか、何の目的でこの世に来られたのか、そして、何のために死ななければならないのかという大切なことを私たちに告げ知らせようと、『まことに、まことに』と繰り返しておっしゃったのであります。

二番目は、私たち人間すべてに関わることであります。

まずイエス様が、人間はすべて罪の奴隷であることを私たちに告げさせてくださったその箇所を見てみたいと思います。

ヨハネ
8:34 ・・・・まことに、まことに、あなたがたに告げます。罪を行なっている者はみな、罪の奴隷です。

私たち人間は、誰でも自分が罪の奴隷とは思ってもいないでしょう。しかし、イエス様が罪を行っているものとは、神様から心が離れ、自分の欲を満たすことを第一として、自分中心の生き方をしている人のことであって、すべての人間は、そのような生き方をしているのであります。このような生き方をしている人間のことを、イエス様は、罪に支配されている、罪に仕えている、罪の奴隷であるとおっしゃっているのであります。

次に、イエス様は、人間は罪を持ったままでは神の国に入ることはできない。入るために、新しく生まれなければならないということを、私たちに告げ知らせてくださいました。

ヨハネ
3:3 ・・・・「まことに、まことに、あなたに告げます。人は、新しく生まれなければ、神の国を見ることはできません。」

『新しく生まれる』とは、肉体のことではなくて、罪に汚れて死んだようになっている霊のことであります。霊が新しく生まれることは、人間の力や努力では決してできません。神の御霊の注ぎを受けて、御霊によって罪に汚れて死んだようになっている人間の霊が洗い清められて初めて、生き返ることができる、そのことをイエス様は、私たちに告げ知らせてくださったのであります。

パウロはこれについて、テトスにあてた手紙の三章の五節六節で、次のように言っております。

テトス
3:5 神は、私たちが行なった義のわざによってではなく、ご自分のあわれみのゆえに、聖霊による、新生と更新との洗いをもって私たちを救ってくださいました。
3:6 神は、この聖霊を、私たちの救い主なるイエス・キリストによって、私たちに豊かに注いでくださったのです。

神の御国に入ることを許されるためには、私たちの霊が御霊によって新しく生まれ変わらなければならないと、イエス様は告げ知らせてくださったのであります。

さらにイエス様は、人間が罪から救われるためにはどうしたらいいか、その方法を私たちに告げ知らせてくださいました。

ヨハネ
5:24 まことに、まことに、あなたがたに告げます。わたしのことばを聞いて、わたしを遣わした方(・・・・すなわち父なる神様・・・・)を信じる者は、永遠のいのちを持ち、さばきに会うことがなく、死からいのちに移っているのです。
5:25 まことに、まことに、あなたがたに告げます。死人が神の子(・・・・すなわち、イエス様・・・・)の声を聞く時が来ます。今がその時です。そして、聞く者は生きるのです。

イエス様が言われた死人とは、罪のために霊が死んだ人のことで、霊の死とは、神様の仰せに従うという本来の霊の働きが、神様に対する背きの罪によって失われて、何が正しいか、何が悪かを判断することができなくなった霊、正しく働かなくなり、死んだようになった霊のことであります。

このような霊的な死人を、聖書で罪人と言います。そして、人間が罪を持ったままで死ぬと、死後、神様の裁きによって永遠の滅びに至ることになるのです。しかし、神様はそのような人間を哀れんでくださり、恐ろしい罪から救い出してくださるために、御子、イエス様をこの世に遣わしてくださったのであります。

イエス様は、罪人が罪から救われるには、わたしの言葉を聞いて、父なる神様を信じることだとおっしゃいました。わたしの言葉とは、神様から離れて自分勝手に生きていた罪を神様に心から謝るものは神様が赦してくださるということであります。そして、そのイエス様の言葉を素直に信じれば、その瞬間に、死んでいた霊は生き返り、また、その瞬間に、永遠の命が与えられる、そして、今がその時である、そのことを、このようにイエス様は、私たちに告げ知らせてくださったのであります。

以上のように、イエス様はすべての人間に対して、生まれながらの人間は、すべて罪の奴隷であり、新しく生まれなければ神の御国に入れないこと、それにはイエス様を信じて罪が赦されることが必要であるという大切なことを私たちに告げ知らせるために、『まことにまことに』と、繰り返しておっしゃっているのであります。

三番目は、イエス様を信じたもの、すなわち、キリスト者に関することであります。イエス様はご自分の命によって罪からあがない出したものをご自分に属するものとして、ご自分の弟子として、伝道者として、複音伝道に用いようと伺いになっておられます。そして、そのために大切な心構えをお示しになりました。

ヨハネ
13:16 まことに、まことに、あなたがたに告げます。しもべはその主人にまさらず、遣わされた者は遣わした者にまさるものではありません。
13:17 あなたがたがこれらのことを知っているのなら、それを行なうときに、あなたがたは祝福されるのです。

イエス様から福音を述べ伝える使命を与えられ、この世に遣わされた信者が、とくに心しなければならないことは、イエス様のしもべとしての心からへりくだり、謙遜ということであります。

イエス様は仕えられる立場の方であられるのに、仕えるものとして、この世に来てくださいました。イエス様は弟子たちの足をお洗いになり、ヨハネの福音書の3章の14節から15節で、こうおっしゃいました。

ヨハネ
13:14 ・・・・主であり師であるこのわたしが、あなたがたの足を洗ったのですから、あなたがたもまた互いに足を洗い合うべきです。
13:15 わたしがあなたがたにしたとおりに、あなたがたもするように、わたしはあなたがたに模範を示したのです。

イエス様は、信じる私たちにイエス様のしもべとして、常にイエス様と人とに仕える、へりくだった謙虚な姿勢で福音を述べ伝えることが大切であるということを、告げ知らせてくださったのであります。

また、イエス様はご自分の弟子たちによって、主の救いの福音が世界中に述べ伝えられるようになることを信じる私たち告げ知らせておられます。

ヨハネ
14:12 まことに、まことに、あなたがたに告げます。わたしを信じる者は、わたしの行なうわざを行ない、またそれよりもさらに大きなわざを行ないます。わたしが父のもとに行くからです。

イエス様が福音を述べ伝え始めてから、十字架におかかりになるまでの三年の間に、イエス様が回られた地域はガリラ、サマリアやユダヤなどの地方でありました。

そのために、イエス様にお会いすることができた人、イエス様から話を聞いた人の数は、限られざるをえませんでした。けれども、復活されたイエス様が父なる神のもとに帰られた後、イエス様の御霊を受けた弟子たちは、御霊から力をいただいたいただいて、全世界に散って、イエス様の福音を伝え、その結果、イエス様を信じる人々は世界中に増え広がりました。

イエス様が、わたしを信じる者はわたしの行うわざを行い、また、それよりもさらに大きなわざを行いますと預言されたのは、実はこのことであります。

そして、この福音伝道は、今日までずっと信じるものに受け継がれ、信じるるものの内に働く御霊によって、今も世界の至るところで、イエス様を信じて救われる人々が増え続けているのであります。

以上、『まことに、まことに、あなた方に告げます』で始まる多くの御言葉を、三つに分けて考えてまいりました。

イエス様は、どの御言葉も、私たち人間にとって大切な真理であることを、このように繰り返し繰り返し、私たちに告げ知らせてくださったのであります。なんという深い主の御心でありましょうか?

私たちは、イエス様の大きなご愛に心から感謝し、御心を行う歩みができますように、御霊の導きを心から祈りたいと思います。

ありがとうございました。

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