2025年12月24日水曜日

2015年元旦メッセージ

2015年元旦メッセージ
2015年1月1日、御代田よろこびの集い
ゴットホルド・ベック

パウロは、私は後ろのものを忘れ、目標を目指して走っていると書いたのです。ローマの刑務所の中、結局どういう状況に置かれていても、私は主に従いたい、主をよりよく知りたい。これこそが彼の切なる願いでした。

このパウロの生活を見ると、彼はあるところ、ルステラというところで、主に頼って奇蹟を行いました。人々はそれを見て驚いただけでなく、パウロを非常に褒めそやしました。パウロは喜ぼうとしなかったのです。群衆の中に飛び込んで、『皆さん、私もあなた方と同じような人間にすぎない!』と叫んだのです。

パウロは、我々と同じような人間にすぎなかったのです。彼は、もちろん初めから、イエス様に仕える人ではなかったのです。すなわち、用いられる器ではなかったのです。これを知ることは、我々にとっても、とても大きな慰めであり、力にもなるのだと思います。

彼は、イエス様に出会った時、回心の直後に、自分自身を考えました。それをコリント第一の手紙15章の9節に言っています。すなわち、パウロは、教会の長老に、羊皮紙と筆を持ってきて、使徒たちのリストを作りなさいよ。

初めにペトロ、ヤコブ、ヨハネの順に書き、もし終わりにまだ書く余地があれば、いちばん小さな字で使徒たちの中で、いちばん小さなものパウロと書きなさいと言いました。パウロはこれほど、へりくだっていたのです。

もちろん、私たちが言いたいのは、パウロ、あなたはいちばん、小さなものではないよ。この御代田で集まった我々は、もっともっと小さなものなのですから。

これから数年後、パウロは刑務所の中で、いろいろな手紙を書くようになりました。その中のエペソ人への手紙に見られるように、彼らにイエス様の教会について書き送っています。その中で、聖徒たちについて語っています。と同時に、自分についても語っています。

羊皮紙と筆を持ってきて、信ずる者のリストを作りなさい。あなたの知っている救われた人々の名前を書き連ねて、なお紙の余りがあったら、そのいちばん下に、いちばん小さな字で、聖徒たちのうちでもっとも小さなもの、パウロと書きなさいと言っています。

ここでも、私たちもおそらくみんな言いたいでしょう。パウロよ、あなたは聖徒たちの中で、もっとも小さなものではないよ!この我々は、もっともっと、小さいものであるから。

そして、パウロは、自分の生涯の終わりにあたって、主にあっての息子であるテモテに手紙を書いたのです。

キリスト・イエスは、罪人を救うためにこの世に来てくださったことをあなたは知っている。羊皮紙と筆を持ってきて、罪人のリストを作りなさいよ。その時、いちばん初めに、いちばん大きな字で、罪人の頭がパウロと書きなさいと言っています。

私たちはみんな、言いたいのではないでしょうか。すなわち、パウロよ、あなたは罪人のかしらではない。この我々は、もっともっと大きな罪人ですと。

パウロは、これだけではなく、最後に、もう一つの言葉を残していきました。テモテよ、筆と赤いインクを持ってきて、もう一度、使徒のリストを取り上げて、次の言葉を書き入れてください。『神の恵みによりイエス・キリストの使徒パウロ』と、書き入れてください。

次に、聖徒たちのリストを持ってきなさい。『神の恵みにより、イエス・キリストのうちにある聖徒パウロ』と、書き入れてください。

それから、罪人たちのリストを持ってきて、『神の恵みにより、子羊の血によって清められた罪人パウロ』と書きなさい。

パウロは、このように告白したのです。私たちみんなも、パウロのようになることを、心から祈ろうではありませんか。自分自身が全く、ダメなものであると自覚することは、悩んでいる人を助けようとするものにとって、欠くべからざることです。

自分自身を知る人は、全世界の人々を知り、その人々の心を開く鍵を持っている人です。これは、ドイツのことわざです。

大切なのは、自分の能力ではなくて、砕かれた心を持つことであると知ることが、いちばん大切なのではないでしょうか。

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