絶えず祈れ［0］はじめに

絶えず祈れ（上巻）

・・・キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです（第一テサロニケ5・18）

わたしを呼べ。そうすれば、わたしは、あなたに答え、あなたの知らない、理解を越えた大いなる事を、あなたに告げよう（エレミヤ33・3）

イエス様を信じているひとびとだけでなく、どなたにもお読みいただきたいと心から願っています。
著者、ゴットホルド・ベック

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はじめに

ここに「絶えず祈れ」の上巻を、本のかたちにしてみなさまにお届けできることは、大いなる主の恵みであり、感謝です。この本がなぜ刊行されたのか、はじめにちょっとだけその理由をあきらかにしておきたいと思います。


私たちのキリスト集会では、イエス様を信じて救われたかたがたの証し集として、「光よあれ」を刊行しつづけていますが、その一集から六集までには、じつに三百人近いかたがたがイエス様の救いのすばらしさについて、ご自分の体験を感動的な文章でしるしてくださいました。

このかたがたは、ひとりひとり、おかれている環境も、いままですごしてきた生活の歴史も、まったくちがったかたがたですが、イエス様を知ることによって、あらゆる思いわずらいから解放され、その生活に考えられないような変化が起こったことを、具体的な体験をとおして告白し、証ししてくださったのです。私たちの周囲では、「光よあれ」にのっているかたがた以外にも、多くのかたがたがイエス様を信じることによってすばらしい体験をなさっていますが、このようなイエス様の救いのみわざについては、人間の頭ではとうていそのすべてを理解することができませんし、またほんとうの意味でそれらを説明することもできません。それらの証しがあきらかにしていることは、どのようにしてイエス様に出会って、どのようにして信じたか、どのようにして救われたか、そしてその結果、どのように思いわずらいから解放され、平安をいただいたか、幸せをいただいたかということですが、それらをもたらしたイエス様による「救い」とは、いったいどういうものであるかについては、「光よあれ」をお読みになっただけでは十分にご理解いただくことができなかったのではないかと思います。

この欠けたところを補うために「神の愛」の上下巻が刊行されました。この「神の愛」上下巻は、聖書の「ローマ人への手紙」によって、神の愛とはなんであるか、救いとはなんであるかをごいっしょに学ぶための本でした。私たちは、イエス様の愛がどれほど大きくまたすばらしいものであるか、また死も、いのちも、いまあるものも、のちに来るものも、そのほかのどんな被造物も、決して主キリスト・イエスにある神の愛から、私たちを引きはなすことはできないことをはじめ、じつに多くの啓示と恵みを「ローマ人への手紙」をとおしていただくことができました。

しかし、イエス様が提供してくださっているすばらしい救いをいただくための道は、なににもましてたいせつです。救いにいたる道とは、この世のなかで一般に考えられているように、キリスト教という組織にはいることでは決してありませんし、教会の会員になることでもありません。また、聖書を勉強することも、洗礼を受けることも要求されていません。まず、なによりもたいせつなのは、「主のみ名を呼び求めること」です。主のみ名を呼び求める者は、かならず救われます。そして、主のみ名を呼び求めることとは、つまり「祈る」ことです。

有名な詩人のハインリッヒ・ハイネは、かつては神を否定し、神をあざけったひとでしたが、あるとき、主なる神の啓示を受けて回心し、後悔とともに、『O Herr, vergib mir meine Lieder!』（主よ、私の作った詩をお赦しください！）と祈り、神を否定する詩をすべて焼き捨てたのです。そして救われてのち、かれは、イエス様を熱心に伝えるようになったのです。

祈りのほんとうのたいせつさをよく知ることができれば、まだ救われていないかたがたはイエス様のみもとに導かれ、また、すでに救われているかたがたは、いまよりもさらにさらに何倍も何倍もイエス様に祈るようになるにちがいありません。

主なる神は私たちが祈ることを望んでおられます。なぜなら主なる神はあふれるばかりの祝福を私たちにそそごうとしておられるからです。祈りこそ神の富のための鍵なのです。そして信仰は、祝福が私たちのうえにそそがれるとびらをあけるのです。

そして、私たちが主に祈るためのはげましとなるのが、この「絶えず祈れ」の上巻であり、近く刊行される下巻です。この上巻には、「絶えず祈れ」、「まことの祈り」、「祈りへのまねき」、「真剣な祈り」、「祭司としての奉仕」、「イエスのみ名によって祈る」、「祈りのかぎりない可能性」の七つのメッセージがおさめられています。

イエス様は、私たちの祈りにかならず答えてくださいます。そして私たちの祈りがかならず聞きとどけられるというなによりの実証が、このほどできた西軽井沢国際福音センターです。ですからこの「絶えず祈れ」の上巻には、私たちが主に祈り求めた結果として主が私たちにくださった西軽井沢国際福音センターが完成したようすを、カラーページのアルバムにして、またそれにつづいて、一九九二年五月三日に行なわれた献堂式でのメッセージや、多くのかたがたによって語られた証しの一部をこの本の後半部分に収録しました。この本をとおして、「祈る」ことがいかにたいせつであり、その結果どれだけ大きなことをイエス様がなしてくださるおかたであるかを、ひとりでも多くのかたがたに知っていただければ、これ以上の喜びはありません。

目次
はじめに
絶えず祈れ
まことの祈り
祈りへのまねき
真剣な祈り
祭司としての奉仕
イエスのみ名によって祈る
祈りのかぎりない可能性